[書評] 模倣は罪じゃない。モノマネから始めるイノベーションのすすめ『コピーキャット』

2013年12月8日
2016年1月16日
gappacker
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コピーキャット

模倣を推奨する革新的(?)なビジネス本

本書はビジネス本では珍しく、模倣を賞賛した本です。
「企業が生き残って繁栄するうえで、模倣はイノベーションと同じくらい重要な意味を持っていて、イノベーションそのものを生み出すのに不可欠な要素である」という言葉にあるとおり、模倣という行為そのものを勝者になるために必要不可欠な要素とし、高く評価しています。

模倣とは言っても、どこかの国の劣化版テーマパークや、商標まるっきりコピーとは異なります。
競合他社の製品やサービス、慣行やビジネスモデルを分析し、そのなかから優れたエッセンスを抽出し、いかにして迅速に自社のサービスや製品に取り入れて行くか、というスタンスであり、それは戦後の日本企業や、今や誰もがイノベーティブな企業と認めるAppleが行ってきたこと、そして近年ではサムスンが得意としているところでもあります。

模倣が敬遠されているのはビジネスの世界だけ?

模倣という行為はビジネス界では忌み嫌われますが、よくよく歴史を見直してみると自然界や学問の世界では当たり前のように模倣行為が行われていていて、模倣を巧く活用できているものが生存したり、結果を出したりしているという事がよくわかります。

いろいろな模倣のパターン

一口に模倣といってもいろいろな様々アプローチの仕方があり、既存のモデルの拡張、差別化、移植、再結合までさまざまな種類があります。そして模倣は正しく行うことができないと結果がでないため、模倣の取り組みを成功させるには、模倣能力を整えることが不可欠であると説きます。

まとめ

この本を読んだあとでは確実に模倣というものに対する見方や心構えが変わりました。模倣は容易に行えるものではないし、しっかりと模倣するべきエッセンスの抽出と行い、それを的確に活用し、より良いものにするために行わなければなりません。良いものはどんどん取り入れるというスタンスで適切な模倣を行えるようになりたいと思います。

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