TOKYO DESIGNERS WEEK 2012に行って来た。

2012年11月4日
2016年6月29日
gappacker
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Tokyo Designers Week "012

今年も東京デザイナーズウィークに行ってきました。
昨年の様子はTokyo Designers Week 2011からどうぞ。

「TOKYO DESIGNERS WEEK」は毎年、外苑前で行われているデザインのイベントです。
今年は2012年11月5(月)までの開催です。

気の向くままに作品を見ていて自分が良いと思ったものを紹介していきます。

最初はウェブサービスなどが集まるエリアを見ていたのですが、普段から目にしているサービスばかり。
中でもワールドビジネスサテライトなどでも取り上げられ、一躍注目を浴びているココナラ(http://coconala.com/)は大盛況でした。

ちなみにココナラは500円で自分のスキルを販売するというもの。
僕はサービスを購入したことはありますが、まだ販売はしていません。
そのうち『ヒッチハイクの疑問やテクニックついて答えます。』
とかなにかを販売するかもしれませんので、もし見かけたらポチってください。

代表の南さんはコーヒーミーティングのイベントでも何度も見かけていたので、思い切って話かけてみました。
で、前から思っていた率直な疑問『マネタイズの方法』について賑わう会場内でどストライクの球を放り込んでみました。(笑)
500円という単価の低いサービスからの手数料収入でどうやって人件費や開発費を回収し収益化していくのかに前から興味があったわけです。

当然全ての手のうちを晒すとは思いませんが
現段階ではサービスの認知とユーザー数を集める事に専念していて、今後、付加価値のあるサービスの展開も視野にいれているのだそうです。
南さんはやり手っぽいので、きっといろいろと考えているのでしょう。
今後に期待できるサービスの一つですね。

他に割と人が集まっているように感じたのはウィッシュスコープ(http://www.wishscope.com/market/)でした。

これもウェブ関連の人や情報感度の高い人達の間では既に認知度の高いサービスですが、やはり一般の人にはまだまだ知られていないようです。
熱心に話を聞いている人を何度か見かけました。
こちらは有償無償とわず願い事を投稿してそれを見た人が答える(応える)というようなサービスです。
ウィッシュスコープに関しては登録したものの、まだ使用したことがありませんので、サービス自体に言及はしませんが、機会があれば利用したいと思っているサービスの一つです。

両方のサービスに共通しているのが、ニッチな願望をやりとりするプラットフォームとして機能しているということです。
ウェブ上を回遊している個々のユーザーがブログというツールを手に入れ、SNSというツールを手に入れ、情報収集力、および情報発信力が高まったことにより、既存のプラットフォームではカバーできず、これまではニッチにすらなれなかった欲求が拡大してきていて、その受け皿となっている気がします。
つまり、やりとりする対象が『物』ではなく、『価値』や『願望』になり、無形物のやりとりのプラットフォームが必要とされだしたということです。
数年前にオークションで『僕の人生売ります』みたいな出品をした外国人がいましたが、あれに近いニーズが増えているのではないかという気がします。

仕組み自体は昔から専門雑誌などの後ろにある『売ります、買います、譲ります』をなぞったものとも言えますが、編集部に手紙を送ったり、掲載までの時差などをウェブが解決することにより、はるかに利便性が高まっています。

そんなわけでこれらのサービスがどこまで発展するかは今後注目していきたいところです。

ちなみに思っていたよりも反応がよくなさそうだと思ったのがCreatty(http://creatty.com/)でした。
ウェブ上のポートフォリオ公開閲覧サービスなのでニーズがあるかと思っていましたが、なんどか回っていてもそれほど人が集まっているようには見えませんでした。が、よくよく考えるとデザイナーズウィークはポートフォリオ作れるくらい作品を持っている人よりもデザイン好きな一般の人のほうが多い筈。
というわけでCreattyの場合はイベント出展者のほうがメインターゲットになるわけですね。
懇親会とかでパワーユーザーを一気に確保できるといいですね。

というわけでウェブブースは終わりです。

いつも賑わっているプロダクト販売ブースに行きますが今年は特に欲しいと思うものがありません。
で、毎年話をしているZillionのイケメン社長デイビッドが見えたので話に行きます。
Tokyo Designers Week 2012 zillionのブース

なんでも近々、葉山にショップを出すそうです。
ビジネスが順調にいってるようでめでたい。
完成したら近所なので行こうと思ってます。

小一時間ほど雑談してから、また奥のほうへ向います。

で、暗がりの中、不思議なパワーと存在感を放っていた物体。
ソウルモザイク by 橋本夕紀夫
ソウルモザイク by 橋本夕紀夫

人ごみの中足早に見て回っているとプリミティブというか、サイケというか不思議な作品群とブースの角で小さく座り、彫り物をしている方が。
神戸で活動している蛇目さんという方の作品で、アクリルにジェッソを混ぜ、キャンパスの上に何層にも塗り固めたものを掘っているのだとか。

アップだとこんな感じです。
写真だと立体感が伝わりにくいかもしれませんが、アクリル絵の具の生み出す不規則な色のうねりと感覚で彫られた溝たちによって力強さを感じます。

こちらはふと目に留まった大西 高志さんの作品
他の作品を見てみたいと思いました。
大西 高志さんの作品

写真がブレテてすいません。
孔雀牡丹 by 島嵜りか
この人の作品は好きです。買いたいと思いました。
30分くらい話しながら他の作品も見せてもらったのですが、他の作品も素晴らしかったです。
少し失礼というか意地悪な質問もしたのですが、とても丁寧に回答してくれました。
この方には早めに海外に出て欲しいと思いました。
孔雀牡丹 by 島嵜りか

壮厳結び by 島嵜りか
壮厳結び by 島嵜りか

こちらはデッドスペースに取り付けられる時計ですね。
橋本崇秀さんの作品です。
デッドスペースの有効活用という点と、時計を確認できる視野が広くなるという利点がありますね。
思いつきそうで思いつかない、いいアイデアだと思いました。
橋本崇秀

パッと目につきました。
生活の中での使い方は思いつきませんが、メディア受けの良さそうな作品です。
○△□ (MARUSUNKAKU)門脇太一さんのKNOT LAMPです。
KNOT LAMP by 門脇太一

入り口付近にあって入ったときは混んでいたため入れなかったFablabのコンテナです。
Fablabの魅力はものづくりの現場としてのあり方を見せて欲しかったので、こちらは正直、ちょっとガッカリしました。
他の展示と同じように完成品を見せるのではなく、レーザーカッターや3Dプリンターをおいて、ものづくりをライブで見せるなり、ワークショップをするなりして欲しかったです。
本屋でクリスアンダーソンのMAKERSが平積みになっている今だからこそ、ライブでものづくりを見せるタイミングだったと思うのですが。。
Fablabコンテナ

今年は行く前から出展者のリストなどを見ていて、少し傾向が変わっていると思っていたのですが、やはりその通りといった印象を受けました。

何が変わったかというと、これまでは完成された「モノ」(プロダクト)の占める割合が多く、どちらかというと国際的なデザインプロダクトの展示という部分に比重がおかれていた気がするのですが、今年はWebサービスや若いアーティストの参加、建築模型の展示など、価値を生み出すデザインや、作るプロセス、ものづくりの環境なども含め、そのフィールドが拡大した印象を受けました。

そしてフィールドが拡大したことで、そこを訪れる客層も少し変わったような気がします。
少し年齢層が下がったというか、敷居が低くなった感じはありました。
いわゆるフェスっぽさが加わった感じもします。

来年以降はどのようになっていくのでしょうか。
デザインフェスタのように学園祭のノリに近くならずに、質を保って欲しいとは思います。

最後に今回紹介した方々のサイトへのリンクです。

zillion
http://www.everythingisaremix.com/

蛇目
http://blog.goo.ne.jp/ekaki_hebime

大西 高志 Takashi Onishi
http://rinto.main.jp/top.htm

島嵜りか Shimasaki Rika
http://chocorika-shimasaki.jimdo.com/

橋本崇秀 (smackdesign)
http://smackdesign.blogspot.jp/2012/05/nook.html

門脇太一 (MARUSUNKAKU)
http://www.marusunkaku.com

fablab
http://fablabjapan.org/

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