プロ・ゲーマー、世界のウメハラこと、梅原大吾さんによる著書。
著者は17歳で格闘ゲームの世界チャンピオンになり、一時期ゲームから離れていた3年間で麻雀の世界でもトップレベルになり、再びゲーム界に戻った後、日本初のプロ・ゲーマーとして活躍している方です。
本書は勝ち続けるという点にフォーカスした本でありながら、同時にプロ・ゲーマー梅原大吾の自叙伝とも言える本と言えます。
ゲームの話と侮るなかれ、世界一の称号は伊達じゃありません。
そもそもオリンピックのマイナーな競技よりもプレー人口があると思われる格闘ゲームで世界一になることは簡単なことではない。
己を知り、鍛錬を続ける謙虚でストイックな姿勢は、アスリートのようでありながら、同時に彼が凡人ではないことを充分に示しています。
第一章では世界一のゲーマーになるまでの経緯が書いてあり、彼がどのようにして世界のウメハラになったのかが書かれています。
第二章の「99.9%の人は勝ち続けられない」に関して言えば、これがゲームの世界の話なのか、はたまたスポーツや武道についての話なのかよくわからなくなってきます。常に真剣勝負で戦っているという意味で、ひょっとしたらそれはかなり近いものなのかも知れません。
きっと彼が剣士の時代に生きていたとして、コントローラーを刀に持ち替えたとしても、間違いなく剣豪として名を馳せたであろうと確信できるだけの理由が本書には詰まっています。
第三章ではゲームの世界を離れ、麻雀の世界で生きていた時代、そして介護の仕事を始め、そしてゲームの世界に戻ったきっかけの話。
第四章では彼のゲームに対する姿勢や理想などについて書かれています。
全体を通して一つ意外だったことが、文章がとても巧いということ。
読み出したら引き込まれるように夢中になって読んでしまい、結局ほぼ1日で読んでしまいました。
どの世界でも一流はすごいと感じました。
ゲームをやらない人でもきっと何か得ることや思うことがあるのではないでしょうか。
とても興味深く、面白い本でした。
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