[映画] テロリストの日常を考えるとやりきれない『パラダイス・ナウ』

2013年7月18日
2015年12月2日
gappacker
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宗教ってなんだろか?

先日TSUTAYAで借りてきました。
2005年の作品で、フランス・ドイツ・オランダ・パレスチナの合作映画。
自爆テロに向かうパレスチナの青年二人の話です。

僕は無宗教(というよりも無神論者)で、いかなる宗教間の争いに対しても、日頃から冷めた視点で観てしまっていますし、神様なんて個々人の心の中にしかいないんじゃないかと思っています。殺し合ったりしてないでサッカーで決めればいいじゃん。とさえ思ってしまうくらいには宗教観が欠落しているんですよね。
(実際にサッカーで決めたら世界一のサッカー選手輸出国であるブラジルが世界征服してしまいそうで公平ではないと思いますが。)

もちろん日本人である以上、仏教や神道の影響は少なからず受けていますし、その強要されない心地良さや、わりと懐の深いというか、なんでもありなミクスチャー天国の日本で生まれたメリットを享受していることは理解しているつもりです。

僕は感動するとすぐに『日本人で良かった』とか、外の世界をロクに知らずに、全米の一クラスですら泣かす事も出来ないであろうボキャブラリーのなさで、ありふれた台詞を得意げに言う人が苦手だったりします。
彼がアメリカ人なら間違いなくアメリカがNo1だと言っている筈で、その単純な構造にさえ気付けない残念な感じを、余す所なく表現しいるフレーズに他ならないと感じるからですね。そして、それと同時に日本の技術は素晴らしい、世界一だ。と壊れかけのレディオから永遠と流れ出すように演説するようなネトウヨを拗らせたような方々も併せて苦手としているわけです。

なんでそんな事を書いたかというと、この映画を観た僕自身が単純に日本人で良かったと思ってしまったからですね。
殉教者にノミネートされる可能性がないというだけで、それはそれはとてもラッキーな事だと思いました。

宗教によって救われる人がいるのもわかりますし、宗教が生み出した歴史や技術や文化的価値などについては、恩恵を受けている部分も多々あるでしょう。僕は建築探訪が好きで、いくつかの宗教建築は実際に訪れ、観てきましたが、建設するためにかけられた労力や、装置として計算された音や光を操った演出の仕掛けなどには感動することも多かったです。

その一方で、多くの人が宗教によって命を奪われ、迫害され、その報復として命をかけて自爆テロを行っている。
一体宗教ってなんなんだろうなと思いますよね。

一神教であり、共通の舞台に立ってるイスラム教とユダヤ教、キリスト教が主役取り合ってる感じの中、多神教であり、完全に観客になってしまっている僕たちはどういう形でこの不条理に立ち向かえばいいんでしょうか。
さらにそこにはイスラエル建国を手助けしたイギリスやアメリカの思惑もあり、経済格差もある。

なかなか答えの出ない悩ましい問題ですね。

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