いやぁ、なんど泊まってもネットカフェは疲れがとれない。
こんな環境じゃ、ネットカフェ難民とかどんどん消耗していくんだろうなぁ。
一番嫌なのは空気が乾燥してることなんですよね。
朝8時頃、12時間ほぼフルに滞在し、ネットカフェを出る。
宮島にいくフェリー乗り場までは前の通りを西に数km進むだけ。
歩いても行けない距離ではない。(少し遠いけど)
親指を立てながら西にむかった歩き出す。
通勤時間なので車は多い。が、停まってはくれない。
まぁ、通勤中に乗せる人は多くないよね。
しばらく歩くと大通り沿いに高校があり、通学中の学生が大量に発生した。
みんな面白がって俺を見て行く。
(若者よ、しかと目に焼け付けろ。こういう選択肢もあるぞ。)
そう思いながら気にせずヒッチハイクを続ける。
高校の前を通過し、少し言ったところで軽自動車が停まる。
運転しているのは50前後のバッチリメイクした女性の方。
女「何処行くの?」
珍「宮島口行きたいんですけど」
女「いいわよ。」
乗せてもらう前から見えていたが車内にはやたらカラフルなものが溢れている。
ダッシューボードの上にも小さなぬいぐるみのようなものがある。
瞬間的に (天才 or 狂人)という2択の選択肢が思い浮かんだ。
こちらから話をしなくても一方的にたたみかけるように話が始まる。
どうやら今回は受け手のパターンのようだ。
狭い隙間を埋めるように短い質問を投げかける。
どうやらお仕事は完全歩合制の冠婚葬祭などで利用する式場関係の営業職をやっているらしい。
が、最近うまくいかずに悩んでいて、本日は休んで喫茶店に向かうところらしい。
「アタシ物好きじゃろ。」
「仕事向かないけん、そうゆーたんよ。」
「アタシこう見えても一人暮らしなんよ。」
「悩んでるんよ。」
きっとこの人は寂しい人なんだ。
そう感じた。
ヒッチハイクで乗せてくれる人の大半は、外の世界に対して心を開いている人が多い。
好奇心が強く、先入観や偏見にとらわれず、自分の目で見て判断したいという姿勢を持っている人が多いように感じるのだ。
しかし、時折どうしようもなく寂しそうな人がいる。
何かに迷っていたり、どうしようもないほどの孤独感に苛まれている人である。
一人旅をしている自分に自らを重ねあわせるのか、それとも何らかを糸口を掴もうとしているのか。
僕は無力ながら、そんな見えない思いに答えようと会話をする。
10分程の会話をしてフェリー乗り場前に到着。
降ろしてもらった後も、(あの人、大丈夫かなぁ)という感じが残る。
フェリー乗り場でコインロッカーにバックパックを預ける。
もちろん朱印帳は忘れずに出しておく。
フェリー乗り場の近くの土産物コーナー脇にある喫茶スペースみたいなところで朝ご飯代わりになる物を探す。
で、食べてみたのがカキフライごはんサンド。
味は微妙。
できたてなら美味しいのかもしれないと思った。
フェリーにのって宮島へ。
前回来たときは既に干潮で大鳥居まで歩いて行けたけど、なんだか味気なかったです。
今回は潮が満ちていて、大鳥居がとてもいい感じに見えます。
天気も良く、鹿もなんだか気持ちよさそう。
参拝して
御朱印を無事ゲット。
ここは厳密には厳島神社とは違うのかもしれないけどいい感じですよね。
厳島弁財天でド派手なお守りを買いました。
お金持ちになれますよーに。
奥の大聖院を軽くお参りします。
で、もみじ饅頭たべたり
焼きガキ食べたりして
さらにフラフラした後、宮島コーヒー店という洒落れたお店に入ります。
パスタセットを注文。
お洒落料込みで確か950円したと思います。
普段あまりこういうところには一人で入らないんですけどね。
お洒落なのはいいんですがケーキ用のフォークがなかったです。
パスタのフォークで食べても良いけど、ここまでキレイにやってるんだったらその辺も気を使って欲しいと思うのねぇ。
言おうかどうか迷ったんだけど、割と店員が近くに来ない感じだったり水はセルフだったりするのね。
で結論、高い。
セルフでいいと思うし、余計なサービスとかいらないと思うんだけど、あの値段は高いなぁ。
やっぱり雰囲気に甘んじてる感じのお店より、味とサービスで勝負!みたいな定食屋とかのほうがいいね。
まぁそれでも客は入るんだろうなー。
空間の雰囲気を売ると言う意味で競合になるお店があんまりないからな。
もうすぐ15時になるタイミングでオシャレなだけのお店を後にし、宮島を出ることにします。
フェリーで宮島口に戻りロッカーの荷物を回収。
大通りに出て、歩きながらヒッチハイクを再開します。
この日はまだまだ日差しが強かったです。
少し歩いた道路の合流地点に車を停められるスペースがあり、日陰もあったのでそこで拾うことにします。
30分程して一台の車がコチラに遅れて気づいたものの危険とまではいかないくらいの急ブレーキで停まってくれます。
車に乗っていたのは20代後半くらいのお兄さん。
営業の帰り道と言った感じです。
兄「何処行くんですか?」
珍「宮島SAのほう行きたいんですけど」
兄「どこだろ?まぁ、乗って下さい。」
彼は予想通り営業職で近くのアポ先に行くのだが、アポの時間まで少し時間を持て余していたらしい。
「友達が前にヒッチハイクしてて話聞いてたんで見たら絶対乗せようと思ってたんですよー。」
と、なんか喜んでくれる。
で、15分くらいの距離を走ってくれてETCで外から出入りできる宮島SAまで乗っけてってくれた。
宮島SAではすぐにヒッチハイクを再開。
だがなかなか捕まらない。
しばらくして羽振りの良さそうな若い人に話しかけられる。
どうやら乗せて行ってくれるらしい。
取引先に行って来た帰りとのこと。
飲食店などの消耗品を納める会社らしい。
で、なんでこんなにお金の匂いがするんだろうと思っていたら
東京から返って来て父親の会社を手伝っているとのこと。
なるほど、次期社長という訳だ。
東京ではサラリーマンとして大手コーヒー販売会社に勤めていたそうで、「大きな会社を経験できたのは良かった。できることとできないことの違いが見える。」といっていました。
誤解がないように言っておくと、この人はどちらかと上品にお金がありそうな感じでした。
仕事の話しなどを聞きながら小谷SAまで乗せてってもらう。
ここで少しお腹が減っていたのでぶっかけうどんを食す。
お腹が減った時に食べないと、次はいつ食べられるかわかりません。
うどんを食べ終わり、バックパックにボードを立てかけ、アサラトを振ったりしながら乗せてくれるひとが現れるのを待ちます。
しばらくしてお兄さんとそのお母さんらしき人が近寄ってきて
「乗ってきます?」
珍「お願いします。」
ヒッチハイクでの出来事や屋久島の話しなどを話させていただきました。
多分そこそこ楽しんでもらえたと思います。w
お兄さんのほうは僕と同い年で、営業のお仕事をされているそう。
この日は仕事で山陰のほうへ行く時に、山陰のほうへ行ったことがなかったというお母さんを連れて仕事と旅行を兼ねて?出かけていた帰りでした。
結構待った後だったので声かけてもらったときは嬉しかったです。
大阪方面に帰られるとのことだったので兵庫県の西宮名塩SAまで乗せてっていただきます。
西宮名塩SAで降ろしてもらったのは確か夜の9時くらいだったかと思います。
この時間から拾うとの難しいとわかっていますが
地図を見てもこの近隣はゴルフ場ばかり。
高速を降りても期待できないので、ダメもとで引き続きヒッチハイクをすることにします。
30分程、SAの松屋で牛丼普通盛りを食べて休憩します。
そろそろ行くかと外にでて街灯の下にバックパックを置いてボードを立てかけアサラトを振ります。
車が出そうになるとボードを手にとり、ドライバーから見えやすいようにボードの角度を調整しながら過ぎ去るまで持ちます。
車が行ってしまうとまたボードを置いてアサラトを振り出す。
そんな単調な動作を繰り返しながら日付が変わって行くのでした。
続く。
屋久島ヒッチハイク記十一日目。そして鎌倉へ帰り着く。
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