[映画] ビン・ラディン殺害の舞台裏で何が起きていたのか?『ゼロ・ダーク・サーティ』

2014年7月8日 gappacker
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9.11からビンラディン殺害まで

9.11後、アルカイダの掃討作戦を展開し、ビン・ラディンの潜伏先を突き止めるのに苦戦していたCIA。
女性情報分析官が情報を精査していくことで、ビンラディンと接触している有力者に辿り着き、そこから潜伏先と疑わしい場所を見つけ、作戦を実行し、殺害するまでの話。
割と時間の長めな映画だったが、飽きることなく見終えた。

9.11以降、アラブ系の人に対しての人権侵害や、アブグレイブ刑務所で行われている行為が問題視されていたことは記憶に新しい。
劇中でも拷問シーンがあったりするが、実際はあんなもものではないだろう。

基本的にアメリカは正義という視点で描かれているので、全体を通して、かなりアンバランスな感覚を持ちながら観ていた。

この作戦自体がテロではないのか?

テロとの戦いの中、なんとしてもアルカイダの指導者であるオサマ・ビン・ラディンを生かしてはおけなかったアメリカ。
第三国であるパキスタン国内で行われたアメリカによるこの作戦自体がテロであると思うのだが、はたしてアメリカはどのように考えているのだろうか。

映画を観ての感想

いつテロが起きてもおかしくないというアメリカ側の持つ緊張感はよく描けている。
観ていて飽きることはないし、退屈でもない。
ただし、そこにアラブの人達の心理描写などは一切ない。
唯一、親を撃たれて悲しむ子供達の泣き叫ぶシーンがあるが、それだけである。

あまりに一方的な描き方ともとれるこの映画を、アラブの人達はどのように感じるのだろうか?
傍若無人のアメリカの行為と、自らの犯罪行為を美化しているように感じないだろうか?
この映画自体がさらなる憎しみを生み出すことにならないのだろうか?
見終わってもそんなことばかり考えてしまう映画だった。
映画の出来自体は悪くないのだけど、消化不良な違和感の残る映画だった。

予告編はこちら

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