[映画]『ゴースト・イン・ザ・シェル』を試写会で観てきた

2017年3月30日 gappacker
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ゴースト・イン・ザ・シェル試写会

WIREDさん主催の試写会に当選

WIRED主催の『ゴースト・イン・ザ・シェル』試写会申込に当選したので、半蔵門にあるTOHO TOWAビル内のシアターで『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観てきた。座席は40席ほどしかなかったのでホント当たって良かったなぁと思いました。
映画は2017.4.7(金)に公開開始です。

ゴースト・イン・ザ・シェルとは?

映画の感想を述べる前に本作品の概要を説明しておこう。
『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』は士郎正宗原作のコミック。押井守監督が1995年にアニメ化しで公開した作品がヒットし、続編となるイノセンスやTVアニメシリーズであるS.A.C. (Stand Alone Complex) や2nd GIG、Solid State Society、ARISEなどが生まれるなど熱狂的なファンを抱える日本が誇るアニメーションシリーズである。

僕と攻殻機動隊の出会い

僕はもともとそれほどアニメを熱心に見る方ではないのだけれど、アメリカにいる時にCDショップでたまたまビデオカセットを見かけ、日本のアニメっぽいけどなんでこんなとこに置いてあるんだろ?と手にとり、パッケージに書かれた絶賛コメントとR指定(アメリカではメディアに年齢制限が表記されている)かなんかの表記が気になってそのまま購入したのが初めての出会いだった。

サイバーパンクな世界観の中で、死生観や精神性に迫るようなテーマを持ったアニメーションはそれまで体験したことのないもので、まさに衝撃を受けたといっていい。

ちなみに原作コミックのほうはしばらく経ってから六本木TSUTAYAで見かけたものの、キャラクターの描かれ方に馴染めなかったことを考えると、やはり押井守版の攻殻機動隊にヤラれたと言っていいと思う。(その後『アヴァロン』を劇場で観て、思い切り期待を裏切られる経験もしている。)

今回は実写版の『ゴースト・イン・ザ・シェル』

さて、本作品『ゴースト・イン・ザ・シェル』の監督を務めたのは映画化の権利を持っていたスティーブン・スピルバーグから直接指名されたというルパート・サンダース。白雪姫を独自の解釈で描いたという映画『スノーホワイト』の監督である。名作の良さを保ちつつ、リメイクする手腕を見込まれたのだろうか。
本作品は押井監督作品である最初の劇場版『攻殻機動隊』に最大限のリスペクトを持って制作されていると言っていい。
これは映画を観た人は同意するだろうし、予告編を観た人にもそれは伝わると思う。

普段なら『ハリウッドで映画化』なんて文字があった瞬間、嫌悪感しか湧かない自分が観たくなったのも無理はない。

いくつかの印象的なシーンのカット割りはアニメ版そのままの構図や表現と言っていいし、その描き方はアニメ版の魅力を失っていない見事な実写化だと思う。

その一方で、少佐(主役の女性)の出生に関する部分や、死生観に関する部分などは独自のテイストを盛り込んでいて、難解と思われそうな部分は極力単純化したような、いわゆるメジャー作品らしくなっている部分もある。

WIRED編集部と冲方さんによるトークイベント

上映後、WIRED編集部の方と、作家であり、ARISEシリーズの構成と脚本をつとめた冲方丁(うぶかた とう)さんによるトークイベントが開催されました。

映画後のトークイベントに参加するのなんて、BANKSYの『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を、横浜のジャック・アンド・ベティに観に行った時以来でかなり久しぶりだったのだが、実際に作品に携わってる人から映画を観終わった直後の感想を聞けるのはとても面白い。

冲方さんの話の中で、なるほどと思った話があった。
それは、テクノロジーが発達するにつれ、そのテクノロジーをビジュアル化するのが難しくなってること、そして同時に言葉を説明する手間が減っているということ。

劇中で、街の風景の中に立体ホログラム広告のようなものが溢れているシーンがある。
観た瞬間に映画『ブレードランナー』を思い出し、今だにこんな表現なの?と、少し引っかかったのだが、そこがいわゆるテクノロジーをビジュアル化することの難しさから来るものなのだろう。
ウェアラブルデバイスが発達し、パーソナライズドされた広告の世界を俯瞰的にビジュアル化するのは難しい。どうしてもわかりやすい表現になってしまい、そこに欧米からみたオリエンタリズムやジャポニカ的装飾が付加される。

ビジュアル表現が難しくなっているその一方で『ダイブする』という他の電脳に侵入する行為を表すセリフや、ダイブした先の描き方などについては必要以上に説明しなくても良くなってるということ。
昔は電脳世界を映像化することの難しさとして、説明しなければいけない部分が大きかったらしいのだが、テクノロジーの発達により、いつの間にかSFリテラシー自体も高まってるのかもしれない。

ゴースト・イン・ザ・シェル

結局のところどうなのよ?

公開前の作品に変な先入観を与えたくはないんだけど感想は気になると思う。
元々の作品が高次元であるが故に、観終わったあと、人によっては物足りなさを感じたり、手放しで絶賛という気分にはなれないかもしれない。もしかしたらインディーズで応援していたバンドがメジャーに行ってしまう感覚に近い感情を抱くかもしれない。
だけど、こういうカタチで日本を代表する作品がメジャー化され、世界のアニメを観ない層に実写版として届き、それは回りまわって日本のコンテンツが評価されるベースになりうるし、過去、多くのアニメ作品が実写化され、多くのファンを落胆させてきたのとは一線を画す出来であることは確かだろう。
かつて押井版の攻殻機動隊に衝撃を受けた人には、必ず観て欲しいと思う。

最後に、キャストの中で唯一、日本語で話していた筈の北野武(荒巻役)のセリフが何ひとつ聞き取れず、英語字幕で意味を確認していたことだけは伝えておこう。

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