複雑な物事をシンプルに見える化する技術
Infographicなどもそうだが、アイコンを使用したり図式化することで、情報の受け取り方の理解度が飛躍的に高まることがある。長々と文章を書いてなんとか伝わるような内容が、1つの図で瞬時に伝わることもある。
この図式化する能力は、僕がもっとも欲しいと思っている能力の1つだ。
本書では世の中のビジネスモデルを見抜く為に、著者が自ら考案したピクト図解という手法を解説し薦めている。
ピクト図解の表記ルール
シンプルにモノゴトを見える化するため、ピクト図解では表記のルールが決められている。
それは、ヒト、モノ、カネの「エレメント」、販売、支払いの関係性を示す「コネクター」、そして時間軸をあらわすタイムラインとまとめたりするための「オプション」の3つである。
ピクト図にするときに意識すべきこと
ピクト図にするにあたり、最初はうまくいかないことが多いため、ビジネスでの3W1Hを意識するのだとか。
ビジネスの3W1Hとは下記のもの。
ビジネスの3W1H
- WHO 誰が(売る人)
- WHOM 誰に(買う人)
- WHAT 何を(商品・サービス)
- HOW MUCH いくらで(価格)
順序に沿って意識して書き出すことで図式化しやすいみたいです。
この時に注意すべきなのが、必ず手書きで書くということ。
代表的なビジネスモデルのピクト図解と比較する
本書では代表的な8つのビジネスモデルをピクト図解で紹介しています。
- シンプル物販モデル
- 小売りモデル
- 広告モデル
- 合計モデル
- 二次利用モデル
- 消耗品モデル
- 継続モデル
- マッチングモデル
これらのモデルを参考に、比較したり、組み合わせたりして様々なビジネスモデルについて考察できそうです。
読んでみた感想
ビジネスモデルなどに言及している本としては読みやすい本の部類に入ると思う。
著者は本書内でピクト図解のメリットとして3つ上げている。
- “経営者の視点”を手に入れられる。
- 説明不要で誰とでも共有できる
- 画像パターンを応用してアイデア発想ができる
物事を単純化し、図式化することで経営者の視点での理解は進むと思うし、著者の薦めている2つの発送法、つまり線を書き足していくことで新たな発想を得るダイアグラム発送法や、異なる分野に適用させようとするアナロジー発送法によりビジネスアイデアが広がりやすいという点には異論はない。
しかし、説明不要で誰とでも共有できるという点には同意しかねる。そこまでこの図解が洗練されたものであるようには思えないのだ。
とはいえ、1つの手法として、ビジネスモデルを分析するクセをつけるためには良さそうだし、手法がシンプルなだけに、分析する際のカスタムベースとして利用し、自らアレンジしていくと、もっといいものになりそうな気がする。
分析手法として、そしてそこからの発想法として考え方を知っておくと、ふとしたタイミングで役立ちそうな手法であると感じた。
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