[書評] ブックディレクターによる88冊『幅書店の88冊 あとは血となれ、肉となれ。』

2014年7月29日
2015年12月5日
gappacker
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幅書店の88冊

ブックディレクターによる雑文集

著者の幅 允孝(はば・よしたか)は「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」や国立美術館の「スーベニアフロムトウキョウ」、東北大学工学部生協「book+cafe BOOOK」などのブックセレクトを行う、いわゆる本をナリワイにしている人である。

本書には、そんな彼が選んだ88冊の本に、彼の感想や、視点、そして時に彼の彼の思い出などが寄り添うように添えられている。

読んでみて

やはりブックディレクターというだけあって、その本のセレクションの”幅”は多種多様である。
小説、自伝、写真集、エッセイ、アート作品集、詩集、絵本、雑誌、漫画。

普段、自分が本屋に通っているだけでは手にすることのない本たち。
そんな本の中身と魅力を丁寧にプレゼンされている感覚の本である。

そして時折見え隠れする本への愛情。
その対象は文章や中身のみならず、コンセプトや装丁、その背景にまで及ぶ。

世の中にはまだまだ知らない本が沢山ある。
どれだけ時間をかけたところで到底読み尽くすことはできない。
それならば、僕らは幅 允孝というフィルターを通し、彼が出会った良書をありがたく読ませてもらおう。

普段、何を読んでいいかわからない人や、最近読書がマンネリ化していて、いつもとはちょっと違う本に出会いたいと思っている人には丁度いいかもしれない。

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