[書評] メンタリスト的文章術『人を操る禁断の文章術』

2016年1月3日
2017年5月16日
gappacker
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人を操る禁断の文章術

メンタリストはどんな文章を書くのか

テレビで大活躍しているメンタリストことDaiGo。
彼のパフォーマンスを見たことがある人なら、彼の能力についてはご存知だと思います。出演者に幾つかの選択肢を与え、見ていないところで選んでもらった後に、何を選ぶかを的確に当てるんですよね。どうやってやってるんだろうと気になったことがある人もいると思いますが、心理学などを巧みに利用した誘導やコールドリーディングという技術などを行っているそうです。

心理学を勉強したところで、それを知っているのと、できるのではまた別でしょうが、彼の書いた文章に関する本があると知って気になったので読んでみました。

冒頭で文章の優位性としてあげていたのが以下の3点です。

  • イメージの操作が容易なこと
  • 書き直せること
  • 結果を見直して、微調整できること

本を読んだ感想

読みやすく、なかなか面白かったです。
しかし、心理学とか心理トリックとかの本を読んだことがある人なら、どこかで目にしたことのあるような部分も少なくないので、文章という切り口で編集した本という感じで感動は薄いかもしれません。
一方で、それらの本に触れたことがなく、心を掴む文章の書き方を知りたいっていう人が最初に読む本としては結構インパクトがありそうな気がします。

例えば、どういう内容がかかれているのかというと、人が抱える悩みの9割は「HARM」(ハーム)の四文字に集約され、分類できるという点。
H = health (健康)
A = ambition (野心)
R = relation (人間関係)
M = money (お金)

これに近いことは占い師のコールドリーディングの本なんかでも書かれていますが、この4つに年齢や性別を掛け合わせると、大体の人の抱えている悩みや問題点に近づくんですね。そして、それらを当たり障りのないように探っていきながら、反応があった部分で全部お見通しですよ。っていうのが占い師のパターンなわけです。

これらの手法は広告文の訴求にも使われますし、ネットワークビジネスなんかの勧誘なんかでも使われますよね。
成功を掴んで、こんな悩み(ターゲットに合わせる)を解決したくないですか?みたいな感じです。

サクッと読めるこの本の内容は身につけるのは大変ですが、知っているだけでも、悪徳業者なんかに対する防衛に役立ちそうですし、効果的に使えるようにマスターすれば、ビジネスでも活用できるかと思います。

モラルは守って欲しいですけどね。

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