[書評] 写真を交えた欧文フォントのエッセイ『フォントのふしぎ』

2016年1月6日
2017年5月16日
gappacker
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フォントのふしぎ

著者は欧文フォントの第一線で活躍する日本人

著者はライノタイプ社のタイプディレクターの小林章さん。
日本人でありながら欧文フォントの第一線で働いていて、自身も多数のフォントを発表しつつ、世界的に有名なフォントデザイナーとも仕事をしている方です。

実は数年前に桑沢デザイン研究所で行われたトークイベントに参加したことがあるのですが、とても親しみやすい人という印象を持ちました。
大御所と組んで仕事しているから、かなり歳のいった人だと思っていたら、思ったよりも若くてびっくりしました。

2014年も桑沢で講座やってると思ったら、2016年1月30日にも桑沢で講座やるみたいです。

詳細は下記のページからどうぞ
http://typography-mag.jp/news/163/

読んでみた感想

ヨーロッパの街角や看板、パッケージ、書籍などで見つけた文字の写真を交えながら、フォントの種類や使われ方を解説しつつ、歴史的な背景やティップス的なものも盛り込んであるのですが、文章が柔らかいので、一緒にヨーロッパを散歩しながら、説明をしてもらっているような感じで、楽しんで読み進められます。

途中で、さりげなく自分の実績なんかも披露しちゃってるんですが、ものすごい仕事してるんですよね。街で偶然知りあって、面白く話してたらすごいオッサンだった。みたいな感じの本です。(笑)

この本を読んでからヨーロッパを旅したら視点が変わるでしょうし、デジカメで撮る写真も相当変わるでしょうね。
僕も以前、ヨーロッパには3ヶ月ほど滞在(転々と)していたことがあるのですが、建築やデザインは結構見ていたものの、フォントに関しては注意深く見ませんでした。

よく考えたらヨーロッパこそ欧文フォント見るのに適している場所ですよね。日本でも都内に出れば多少は見られそうな気もしますが、フランチャイズばかりの街並みと、石などにまで文字が刻まれているヨーロッパでは絶対量が全然異なるでしょうしね。
この本を読んでいたら、またヨーロッパに行きたくなりました。

ちなみに僕が旅先でよく写真に撮っていたのが、『ポスト』と『ゴミ箱』と『電話』です。何故かというと、それらのものは公共のものであり、国や行政が管理しているため、デザインや機能にお国柄が出やすいんですよね。
海外旅行行く人には見比べてみることをオススメします。

デザイン好きな人や、ブランド物好きな人なんかも楽しめると思いますよ。

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