[書評] 認知科学から解き明かす賢い思考法『スマート・シンキング』

2014年9月19日
2017年5月16日
gappacker
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スマート・シンキング

知識経済を賢く生き抜くために

人生は選択と決断の連続である。

やるか、やらないか。
どのようにやるか、どちらをやるか、

すべての行動や判断、決断の基となるのが、賢さであり、本書はスマート・シンキングとして認知科学の知見から賢い選択をするための思考法についてまとめている本だ。

大学などで特別に専攻しないかぎり、学校教育で心理学や認知科学について学ぶ機会はないだろう。
著者は、この賢明に生きるための技術を学校で学ばない理由として、下記のように述べている。

世界中どこの国でも、学校における理科のカリキュラムはここ100年以上ずっと変わっていない。現代の科学教育の基礎が出来上がった当時、生物学、化学、物理学などの分野にはすでに長年の間に培われた伝統があった。そのためこれらは教養ある人間が学ぶべき必須科目とされた。だが、人の心を研究する学問、つまり心理学は、当時まだ誕生して50年足らず。哲学から枝分かれしたこの分野は、学問としての独自の地位を確立しようとしていたさなかであり、当時は心理学の基礎を学生に教えることすら、ナンセンスだとしか思われなかったのだろう。

本書の構成

第1章でスマートシンキングとは何かから始まり、第2章ではそれを行動に活かす。第3章は記憶の限界と効果的な学習方法について、第4章で物が機能する仕組みを理解、第5章は類似点を探し、既存の知識を応用する。第6章は記憶の効果を最大化する方法について。第7章で実践法について、第8章でスマートな文化を気付くために、としてまとめている。

読んだ感想

記憶法やライフハック系の習慣に関する本などでよく見かけるような馴染みのある内容が度々出てくる。しかし、本書がそれらの本から部分的に拝借したというよりも、それらの本が心理学や認知科学の中から活用できる部分を抜き出しているのであって、むしろ本書の本が本流に近いのかもしれないと感じました。

この手の本を読んでも、なかなかそれを活かし切れていない気もするのだけれど、スマート・シンキングを身につけて知識経済を生き抜きたいものです。


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