理解するのと記憶するのは別
書店で、以前読んだ本をみかけた時、この本よかったなぁと思いつつ、内容を思い出そうとすると、おぼろげとしか思い出せない。
あまりにも記憶が曖昧なため、Evernoteの読書メモを見返すと、しっかりと箇条書きでまとめてあったりする。
(そうそう、これこれ。やっぱりいいこと書いてあるなー。)
そう思うと同時に、理解していたはずの内容が、頭に残っていなかったことにハッとする。
そんな経験はないだろうか。
いくら速く本を、”読める”ようになったとしても、内容をどんどん忘れていってしまうような読み方では、読むのに費やした時間も、本に費やしたお金も、まったくの無駄になってしまうからです。
この本はそんな読書で得た知識を記憶に定着化させるための本です。
アクティブブレイン式とは、読書術のセミナーなどを行っているアクティブブレイン協会で実際に採用されている読書術で、著者の矢沢大輔氏はアクティブ・ブレイン協会の認定マスター講師だそうです。
記憶に残すための5つのコツ
まずは記憶に残すための5つのステップを紹介しています。
- イメージ化を活用する
- 人に話すことを前提に読む
- 構造を意識して要点を押さえながら読む
- 全体を眺めたうえで読む
- アウトプットする
この5つのステップを意識しながら、記憶に残すために、「イメージ連結法」、「情報のチャンク化」、「サマリー・リーディング」、「ピンポイント・リーディング」、「リーディングマップの作成」などのテクニックの活用方法を説明しています。
読んでみた感想
僕はこのブログで書評を書き出してから、本の読み方が変わったと思う。
それは確実に、アウトプットする、そして人に伝えることを前提として本を読み出してからである。
よく人に教えることが一番の学習方法であるということを聞くが、読書も同じで、アウトプットすることがより深い理解に繋がるのだ。
そんなこともあり、この本の内容には概ね同意できる。
その一方で、「イメージ連結法」に関しては記憶法としては優れていると思いながらも、読書法の中に組み込むのは少し難しい気もする。あくまで読み終わった後、アウトプットする前に重要な部分を記憶するために活用しろということなのであろう。
また、サマリー・リーディングやピンポイント・リーディングは英語長文を読む時に使われるパラグラフ・リーディングに近いものだと思った。
読書術でよくある、「眼球訓練系」と「フォトリーディング」とは違う、既存のものを組み合わせてうまれた効率的な読書術といった感じでしょうか。
これまで、そのような本に触れていない人にとっては有益な本だと思います。
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