屋久島ヒッチハイク記六日目。屋久島宮浦岳縦走開始。ついに縄文杉と対面。

2012年9月23日
2016年3月30日
gappacker
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なかなか寝れないなぁと思ってたら、目が覚めたことありませんか。
そんな感じのスタートで周囲の荷造り音で目覚めました。
時計を見るとまだ4:30。
ちょっと早すぎね?

身体を起こし、しばらくぼぉーっとして過ごす。
ハシゴを登った上段で寝たんだけれど、中央の廊下を挟んだ向い側の上段にいる夫婦の荷造りの動きが活発。
彼らがヘットライトつけたまま活動しているもんだから、僕は逃亡者さながら薄暗い山小屋の中を行き来するヘッドライトの光をかわしながら脳が起きるのを待っている。

朝は弱い。

なんとなく6時頃出ようかと思っていたんだけど中途半端なのでとりあえず着替えることにした。
寝袋を出ると肌寒い。
今日は長時間歩くことになるので機能性タイツを履き、その上にコンバーチブルパンツと地面がわからないのでスパッツも装備、シャツ一枚では寒いので薄手のフリースも着用。
エアマットと寝袋をパッキングしてからカロリーメイトを食べる。

まだ5:00
とりあえず全ての準備を済まして外に出るとあたりはまだ暗い。
そんななか各自ストレッチしたり、朝食をとっていたりする。

僕はというと5:30に出ると決めてから、荷物を置いてまた、ぼぉーっとすることにした。
まだ真っ暗の中、宮之浦岳ピストン(行って帰ってくること)するという先日話した自転車の人が出て行った。
時間的に早く出ないと帰って来れないらしい。

少しずつ人が出発して行く中、時間は5:30になる。
そろそろ行くか。

薄暗い山道をヘットライトの光を便りに進んで行く。
九州最高峰である宮浦岳までは6.5kmある。
宮浦岳まで6.5km

暗闇のなか、自分の足音とそれに呼応する葉っぱや小枝の出す音、そして自らの呼吸音が静寂を支配する。
30分もしないうちに、天を覆うように茂っている木の葉の合間から見える空の色が変わって行くのを感じた。

さらに暫く登って行くと見晴らしの良いところに出た。

気持ちえぇー。

さらに歩くと湿地帯のような所に出る。
花之江河という場所。
花之江河

途中、至る所で水が流れているのを見る度に、屋久島が水の豊かな島であるのだと再認識する。

途中何度か小休憩を入れながら登る。登る。登る。
稜線に出てからは山の風景が見渡せる。

不思議なカタチをした岩が見えます。
コチラにも。

アチラにも。

で、ヒィヒィ言いながらさらに登ると、ドンっ!
宮之浦岳頂上。
宮之浦岳頂上

来ちゃいましたね。
ホントはここでゆっくりしたかったんだけど、羽アリみたいなので尋常じゃないほど飛び回ってる。。
この写真1枚撮るだけでも腕とか服に数匹が止まってきたので、すぐに離脱しました。

すごい頑張ったのに、滞在時間は1分未満。
なんと悲しいことでしょう。(ToT)

涙はちょちょぎれませんが、残念なことは確かです。

途中で小さいザックの軽快なお姉さん(推定40代)に抜かれました。
と思ったら暫くして引き返してくる。

珍「どうしたんですか?」
姉「永田岳行こうと思ってたんだけど黒い雲が怖いんでピストンで帰ります。」

軽い会話をするとお姉さんは軽快に去って行く。
確かに少し先の永田岳のほうの雲が濃い灰色がかっている。

単独縦走だとこういう時の判断はとても重要ですよね。

僕は引き返す気は無かったけれど、少しだけペースを上げることにしました。

こんなところを登ったり、ロープを使いながら大きな岩の斜面を登ったり降りたりします。

で、しばらく行くと今晩泊まろうかと思っていた新高塚小屋に到着。

気づいたら真横3mの距離にヤクシカがいてビックリ。
いつのまにか一足一刀の間合いに入られていました。
戦国時代ならとっくに切られています。

水場で水を補給し、ちょっとばかし休憩していると。
昨晩、山小屋で一緒で、道中何度か抜いたり抜かれたりをしていた人が降りてきました。
同じヤクシカにいつのまにかヴァイタルゾーンに進入されビクっとなっています。

やっぱりあのシカ、ただ者じゃねぇ。
屋久島中のビッグクラブが狙ってるに違いない。

そんなわけで水の補給とヤクシカのスカウティングレポートをこなしたら、少し腹が減ってきました。
小屋の前の木のベンチに腰を掛け、お湯を沸かし、ワカメスープを飲み、さらにカンパンをつまみます。

まだ日が暮れるまでには早く、寝るまでには時間が有り余っています。
で、ゆっくりしながら思ったのですが縄文杉の少し手前にある高塚小屋まで行ってみることに。
ついてまだ元気があれば今日中にその先にあるいくつかのスポットも見ることが可能です。

30分程休憩してから行動再開。
すでに結構な時間を移動に費やしていますが、時間にも余裕があり、先が見えていているので気持ちは随分と楽です。

60分くらい歩いたでしょうか。
高塚小屋に到着します。
時刻は午後2時過ぎくらいだったかと思います。

高塚小屋は新高塚小屋に比べると小さいです。
サイズは半分ぐらいでしょうか。

またもや先ほどの方と会って軽く話してるとあらたな訪問者が。

「こんにちわー」というと。

「バス停で会いましたね。」

おー、昨日バス停であったあのオシャレなお兄さんじゃないですか。
なんでも安房の宿に泊まって荒川口から歩いて来たのだとか。

彼は大阪でアパレルのデザイナーさんらしく、次の職場に転職する合間に屋久島にきたらしい。
なるほど、どおりでオシャレなわけだ。

丁度飯の準備をしていると、彼も飯の支度を始める。
彼の場合は高塚小屋で泊まるか、新高塚で泊まるかという感じで考えていたようだが、暫しの談笑と昼食の後、新高塚小屋に向けて出発していった。

昼食後、僕は荷物を置いて縄文杉、夫婦杉、大王杉を見に行くことにした。
幸い今の時間はガイドツアーの客は少ないようだし、高塚小屋からならそれほどの距離はない。
しかも重いザックを置いてけるので楽チンである。
寝床の準備はあらかじめしておいて荷物を置いて出発。

高塚小屋から縄文杉方面は下りがメインなので荷物がないこともあり、割とすぐに辿り着く。

縄文杉やっぱりでけぇ。樹齢3000年とかダテじゃないよね。
ここに住んでたら何世代にも渡ってこの木と関わるんだよ。ロマンだね。
縄文杉

で夫婦杉。
こっちも変わっててなかなか面白い。
夫婦杉

大王杉は写真が見当たらない。。^^;

三つの杉を堪能して、高塚小屋に戻るのだが、帰りは登りが多いので結構疲れる。
これはバックパック背負っていたら、なかなか堪えるんじゃないかと感じます。

まだ早かったけど宿に戻ってからは少し談笑して寝袋に潜り込みます。
明日はジブリ映画の「もののけ姫」のモデルにもなった白谷雲水峡。

寝てるんだか、目を瞑ってるんだかという状態のまま、眠りにつこうとするのでした。

続く。

屋久島ヒッチハイク記七日目。縄文杉、ウィルソン株、そして白谷雲水峡、下山。

ヒッチハイクマニュアル

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